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「バジリスク」★★★☆☆

Plinius3.jpg"Plinius3". Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.

バジリスクまたはバシリスク(英: basilisk, 羅: basiliscus, 古希: βασιλίσκος [basiliskos])は、ヨーロッパの想像上の生物。名称はギリシア語で「小さな王」を意味し、βασιλεύς(basileus)に由来する。ヘビの王であり、見ただけで死をもたらす力を持っていると思われていた。
バジリスク - Wikipedia

評価:★★★☆☆


以前から名前は知っているし、どんな能力を持つのかも大体分かっていたけれど、説明しろと言われると困る系のクリーチャー。それというもの存在が安定していないというか、作品によって姿形が結構異なる。毒や石化というのはデフォルトというくらいか。調べてみるとそれもしょうがないと思える。こいつは時代が経つに連れ姿形や設定が変わってしまったタイプだ。そもそも実在しない生物であるから正しい姿というものはありえないわけであるが。

元は蛇の王であり、かの大プリニウスも『博物誌』において猛毒を持った蛇であると紹介している。この頃は完全な蛇で、頭に冠のような文様があるのが外見上の特徴だ。これがコカトリスと混ざることで話がおかしくなる。コカトリスは元々マングースで、蛇殺しの存在であったが、名前に“cook”が入るためか雄鶏要素が追加された。そしてその状態でバジリスクと混ざったために、バジリスクにも雄鶏要素が入り込み、サイズも大きくなった。一方のコカトリスはバジリスクから蛇要素を受け取り、今のような姿になったようだ。なんというか、異種交配によって固有の種が消えてしまった感じだ。

バジリスクが変化したのは姿だけではない。能力の方もインフレが進んでいった。元は猛毒が危険で、槍で殺したとしても、毒が伝わって死ぬというものだった。ついでに視線にも毒が含まれているらしい。それがコカトリスとの融合で石化能力を獲得し、さらには口から火を吹いたり声で人を殺し始めたりする。ここまでくるとバジリスク最強となりそうだが、一方でバジリスクを人が先に見たらバジリスクが死ぬという話もあるので、とにかく誰かが死なないといけないらしい。ちなみに実在するトカゲのバジリスクには見たものを殺す能力は無いとのことなので安心だ。

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