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「たんぽぽコーヒー」★★★☆☆

Roasted dandelion root.jpg"Roasted dandelion root" by Zero-X at Flickr - English wikipedia that got it from Flickr. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.

たんぽぽコーヒー(英語 Dandelion coffee)は、焙煎したタンポポの根から作られる飲料。
たんぽぽコーヒー - Wikipedia

評価:★★★☆☆


どうも「たんぽぽコーヒー」という名称は、まがい物というか子供だましっぽくてよろしくない。実際コーヒー豆は一切使わないコーヒーの偽物ではあるのだが、その健康効果を考えるとあながちバカには出来ない。それなのにショボく聞こえるのは「たんぽぽ」という名称に問題がある。ただでさえタンポポという花は子供っぽいイメージがある上に、この名称はもともと鼓の小児語である。いかにも子供っぽくて当然だ。なのでここは英語名で言ったほうが効果がありそうだ。“Dandelion coffee” 直訳で「獅子の牙のコーヒー」だ。

もう少し名前について語ってみる。タンポポの英語名である“Dandelion”は、元はフランス語の“dent-de-lion”に由来する。意味は上に書いたとおりで、そのタンポポの葉がライオンの牙を連想させるからであるらしい。だがこの名前は英語では使われているのに、今のフランス語でタンポポを指すのには使われていない。今では“pissenlit”と呼ばれ、これは直訳で「ベッドの中のおしっこ」である。なんでもタンポポの根には利尿作用があるかららしい。そして、たんぽぽコーヒーは“Café de pissenlit”となる。意訳すると「おねしょコーヒー」といったところか。やはり使うなら“Dandelion coffee”一択だ。

このDandelion coffeeであるが、その歴史は意外に新しい。発祥は19世紀のアメリカで、カナダの森で暮らした体験を綴った『Roughing it in the bush』において紹介されている。だいたいこの手の、なぜそれを食べて (飲んで) みようと思った系の話というのは、たどっていくと多くはどこかしらの民族の風習でいつのまにか行われていた、なんていうのが多い。それに対してDandelion coffeeは、森で暮らしてみた人が考案したことになっている。いったいどれほど追い詰められたらタンポポの根からコーヒーを作ろうなんて思うのか。