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「鎌と槌」★★★★☆

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鎌と槌(かまとつち、鎌と鎚とも)または鎌とハンマーとは、鎌と槌を組み合わせた標章。農民と労働者の団結を表し、マルクス・レーニン主義の共産主義や共産党のシンボルとして使われている。
鎌と槌 - Wikipedia: フリー百科事典 (2015/08/25 23:22 JSTの最新版)

評価:★★★★☆


共産主義が掲げるアレ。俺は別に共産主義というわけではないけれども、このシンボルそのものは完成度が高いと思う。まず単純に余計なものがなく、シンプルであるという点が偉い。鎌で農民を、鎚で労働者を表すとともに、重ねることで団結を示す。まったくもって無駄がない。次に、このシンボルは単色であるため、モノクロのものにも使うことが出来る。ソビエト連邦が国旗に取り入れたのも納得だ。そして応用性の高さ。メンバーの象徴である物を重ねるという手法は、他の組織のシンボルにもすぐに適用できる。

その応用性の高さから類似の標章はいくつもあり、共産主義関係以外のところでも使われている。組み合わせるものとしては、鎌と槌にプラスαしたものが多く、特に知識階級を表す道具が多い。だが鎌と鎚に拘る必要はなく、鎚の代わりに歯車というのも人気がある。とりあえず何か自分たちを象徴する物を重ねればそれで完成なので、どこの組織でも割と簡単にデザインできるのではないだろうか。個人的には鎚と鉄床を重ねたものを作ってみたい。

そんなわけでシンボルとして優秀だけれども、ある意味優秀すぎて使うことを法律で禁止している国もある。結局あまりにも使い勝手が良すぎるものだからソ連はあっちこちで使うし、そのソ連に抑圧されてきた歴史を持つ国もある。そのためEUではナチス・ドイツの鉤十字と同様に禁止しようという提案がなされた。しかしもはや“ソ連の”というより”共産党の”という状態にまで普及していたことから各国で反対され、EUとしての禁止提案は実現しなかった。とはいえ使うと反感を買うことは十分あり得るため、むやみに使用するのはよしたほうがいいと思う。