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「「の」の法則」★★★☆☆

「の」の法則(ののほうそく)は、宮崎駿の監督した映画に関する法則。
「の」の法則 - Wikipedia

評価:★★★☆☆


もともとは宮崎監督の作品には「の」が入っている事が多く、それがヒットの秘訣だという、まあ単に宮崎監督の作品って「の」が付くのが多いよね程度の話だった。それがいつの間にか“スタジオジブリ作品は”となり、「の」の字を入れれば大ヒットというように変わっていたようだ。言葉の意味がいつの間にか変わっているというのはよくあることで、ジブリ = 宮崎駿のイメージが強いからなおさらこうなるのだろう。しかもジブリ作品はヒット率が高く、他のアニメ映画から見ればヒットどころか大ヒットと自信を持って言えるレベルなのもその理由の一つだろう。

この記事には宮崎監督の映画作品が一覧になっているが、これでは片手落ちにも程がある。なぜこれに興行収入を載せない。これでは法則が正しいかどうか検討できないではないか。そんなわけで俺が代わりに調べてみた。まずはスタジオジブリ作品について見てみる。
スタジオジブリ興行収入ランキング.Web|歴代ジブリ映画作品
これを見ると確かに4位までは「の」が入っているが、5位は『風立ちぬ』で「の」は入っていない。また、「の」が入っていて有名な作品である『となりのトトロ』『天空の城ラピュタ』『風の谷のナウシカ』は一番下である。単純に『の』をつける割合が多いのと、スタジオジブリの名が売れてそれだけで客が入るようになっただけの話にしか思えない。なにせ吾郎作品で「の」が入っていない『ゲド戦記』は上記3作品の合計の4倍も興行収入があるのだから。

そして眺めていてふと思う。「の」がタイトルに入る割合が高いのは宮崎監督の作品だけなのだろうか。そして「の」が入ればヒットするのだろうかと。というわけでこれを見てみた。
日本国内の歴代アニメ映画収入ランキング - Wikipedia

これを見ると2014年時点では確かにトップ5に「の」が含まれている。しかも2位の『アナと雪の女王』にいたっては原題が『Frozen』なのにわざわざ「の」が入るようなタイトルに変えられている。また、時期の問題からここに含まれていない『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』もやはり「の」が含まれている。ざっと見た限り「の」を含む作品はたしかに多い。この事から少なくとも日本で売れるアニメ映画のタイトルには「の」が含まれている割合が多いとは言えるのではないだろうか。もちろん何と比べて多いというのかという謎が残るのだが。

と、思ったところでこの法則を否定する例を見つけてしまった。『ドラえもん』である。おそらく単一のシリーズでは「の」が入るタイトルの映画数は一番ではないだろうか。大長編は全部で35作品あり、その全てに「の」が入っている。しかしドラえもん映画で最も売れた作品は「の」が入っていない『STAND BY ME ドラえもん』だ。この法則はすべての作品に適用されるわけではないようだ。

宮崎駿の雑想ノート

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