Wikiしゃぶり

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「円周率は3」★★★★★

円周率は3(えんしゅうりつはさん)とは、2002年度実施の小学校学習指導要領の改訂にともなって、日本の算数教育の現場で巻き起こった懸念や誤解を象徴するフレーズである。
円周率は3 - Wikipedia

評価:★★★★★


最初このタイトルを見た時、普通にアンサイクロペディアかと思った。学生が調べものにWikipediaだけを使うのに対し、信頼性が低いからダメだなんていう意見がよくあるが、この記事はその考えを補強するのに最適だ。円周率は3、Wikipediaにはそう書いてある。もちろんこの記事は円周率が3であると主張したいのではなく、この都市伝説的なフレーズに対する様々な反応をまとめたものである。きっかけから様々な方面への波及具合がいい感じに一望できて面白い。

まずわざわざ俺が書くまでもないと思うが、円周率を3と教えるというのはデマである。円周率は無理数で3.1415…と際限なく続いてしまうため、計算する際に概数を使う必要がある。そこで小学校の新しい学習指導要領を考慮した結果、場合においては3.14ではなく3を用いるというだけのことである。その問題を大いに利用したのが学習塾の日能研であり、あたかも円周率を3と教えているような広告を出し、それにマスコミが乗っかったことでこのデマが広まったというわけだ。

あらためてこの一連の騒動を考えると、日能研マジに優秀だなと言わざるをえない。きっかけはゆとり教育とはいえ、ここがキャンペーンを張らなければ円周率が10年以上もネタになることはなかっただろう。他にもそれこそ存在を抹消された要素もあったのに対し、円周率についてはあくまでも計算する際に簡略化されるだけの話だ。それなのにちょっと表現を工夫しただけでゆとり教育最大の問題のように取り上げられた。おそらく21世紀の日本において、最高の広告でないかと思う。

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