"Editorial cartoon depicting Charles Darwin as an ape (1871)" by Unknown, The Hornet is no longer in publication and it is very likely for a 20-year-old artist in 1871 to have died before 1939 - Originally published in The Hornet magazine; this image is available on University College London Digital Collections (18886). Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
進化論裁判(しんかろんさいばん)とは、アメリカ合衆国で制定された、進化論を学校教育の場で教えることを制限する法律、いわゆる反進化論法に対する一連の裁判のことをいう。特に有名な裁判として1925年のスコープス裁判、1982年のアーカンソー州の授業時間均等法裁判などがある。
進化論裁判 - Wikipedia: フリー百科事典 (2015/10/15 23:28 JSTの最新版)
評価:★★★☆☆
続けて宗教ネタだけども気にしないことにする。この進化論裁判は、学校教育の場で進化論を教えることを制限する法律についての裁判である。これを読むまで俺は「学校で進化論を教えることを禁止させる」ための裁判だと思っていた。ガリレオの進化論版みたいな感じで。しかし事実は逆であった。まず「進化論を教えることを制限する法律」ありきで、この法律を無くすために行われた裁判なのである。こんなトンデモ法が成立してしまったことに驚く。なぜ誰も止めなかったのか。
最初の1925年の裁判は大した成果を上げられなかったので置いとくとして、本番は1968年のアーカンソー州反進化論法裁判である。この裁判の面白いところは、聖書の内容が非科学的で進化論が科学的であるという論法ではなく、進化論を教えないことは表現や宗教の自由に反するという理屈で訴え、それによって成功したということだ。俺からしてみればそんな手段を使わなければダメなのかというところだが、よく考えると米国の法廷では聖書を片手に宣誓を行っている。裁判所で聖書を否定するのは難しそうだ。
進化論側が勝ってもまだ終わりではない。聖書サイドが用意した新たな武器、それが創造科学である。創造論を科学っぽく説明ということで立ち向かったが、中身は宗教そのまんま。あえなく敗退と思いきやインテリジェント・デザイン論として復活を果たす。アメリカは最先端の科学研究が行われているのになぜこうなると言いたいが、ふと周りを見渡すと水にありがとうと言っている奴がいる。どこもそんなものなのかもしれない。
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