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「文化資本」★★☆☆☆

文化資本(英語: cultural capital、フランス語: le capital culturel)とは、社会学における学術用語(概念)の一つであり、金銭によるもの以外の、学歴や文化的素養といった個人的資産を指す。フランスの社会学ピエール・ブルデューによって提唱されて以来、現在に至るまで幅広い支持を受けている。社会階層間の流動性を高める上では、単なる経済支援よりも重視しなければならない場合もある。
文化資本 - Wikipedia: フリー百科事典 (2015/08/03 22:26 JSTの最新版)

評価:★★☆☆☆


きっかけはこれなのだけれども。

この文化資本という単語は目にしたことはあるし、その名前から言いたいことは検討がつくので特に気にしたことは無かった。実際に意味を調べてみたら想定していたとおりの言葉だったので、このピエール・ブルデューというやつはなかなかネーミングセンスがある。たぶん文化資本という名称そのものを知らなくても、文化資本的なものを感じ取っていた人は多いだろうから、それを的確に表す名前をつけたのは偉い。

文化資本は大きく三つの形態に分かれている。これが何のパロか分かる人は「客体化された形態の文化資本」によって知識を得ることができた人だろう。先の増田は文化資本を持っているか否かを、もっぱら「身体化された形態の文化資本」と「制度化された形態の文化資本」、それに知識の有無で語っている。もし今からでも手っ取り早く文化資本を手に入れたいのなら「客体化された形態の文化資本」を求めるべきだ。これなら金で解決しやすい。もっとも、増田は経済資本も周囲より少ないので、難しそうであるが。

ところでこの文化資本の考えで重要なのは、経済資本と同様に親から受け継ぐことが出来るということだ。両親が本を多く持っていると、子供も本好きになりやすいというように。増田は自分の家庭の文化資本の無さを嘆きつつも、最終的には個人の努力が原因としている。だが文化資本の相続という点からも考えてみると、個人の努力も重要であるが、それ以上に文化資本を手にいれられるための文化資本を与えられるかというのが重要となる。金を生み出すには金が必要なように、文化資本を得るにも文化資本が必要というわけだ。遺伝と同じように言い訳に使えそうな概念だなこれ。

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