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「パルミラ」★★★★☆

四面門"Tetrapylon Palmyra in Syria 001". Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

パルミラ(英語: Palmyra)は、シリア中央部のホムス県タドモル(タドムル、アラビア語: تدمر 、アルファベット転写:Tadmor)にあるローマ帝国支配時の都市遺跡。シリアを代表する遺跡の1つである。1980年、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。ローマ様式の建造物が多数残っており、ローマ式の円形劇場や、浴場、四面門が代表的。ラテン語読みによるパルミュラとも呼ばれる。
パルミラ - Wikipedia: フリー百科事典 (2015/08/26 22:04 JSTの最新版)

評価:★★★★☆


ISILによって爆破されたやつ。5月の時点で嫌な予感しかしなかったが、ついに行われてしまった。俺が見る前に壊すのはまったくもって止めてもらいたい。厄介なのはあいつらはそれを正しいことだと思っているし、おそらく遺跡に価値を感じていない。自分たちを絶対的な正義と思っているから、自分がされて嫌なことは他人にしない論法すら通用しない。そんな連中をどうやって説得すればいいのか。結局これの解決には武力しかないのかも知れない。あのへんで数千年に渡り何かしら戦争が起きているのも分かる気がする。

この爆破されたパルミラであるが、爆破される前から廃墟であったのもまた事実。旧約聖書にその名が出てくるほどに古くからあり、シルクロードの中継地として繁栄していた。しかし軍人皇帝時代にシリア属州総督の妻ゼノビアが、弱まったローマからもぎ取る形でパルミア王国を作る。それを「世界の修復者」である皇帝アウレリアヌスが攻め滅ぼし、兵士に略奪を許可した結果、パルミアは廃墟となってしまった。そう考えるとISILが占拠できたのはパルミアが都市でなかったためであるので、アウレリアヌスが手心を加えていればこんな事にはならなかったかもしれない。

ただずっと廃墟であったとはいえ、パルミアにはいい感じの状態で建築物が多数残っていた。ベル神殿にはちゃんと壁があるし、四面門も柱がしっかり立っている。ローマ劇場にいたっては掃除をすれば今でも使うことが出来るのでは、というぐらいに保存状態がいい。そんな所にテロリスト共がいるというのはまったくもって気に食わない。このパルミラに限らず、あのあたりは古くから文明が栄えていたため、見るべきものが多い。それなのに今の時代でも争いが絶えないというのは困った話だ。もっとも、それだけ歴史があるから火種も多いということであるのだが。

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