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「デスモスチルス」★★☆☆☆

復元図"Desmostylus BW" by Nobu Tamura - 投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

デスモスチルス(Desmostylus)は、中新世中期から後期にかけて生息した半海生の哺乳類。束柱目・デスモスチルス科。
デスモスチルス - Wikipedia

評価:★★☆☆☆


氷河期のちょっと前に日本から北アメリカ大陸西岸にかけて、太平洋沿岸に生息していた大型哺乳類である。その特徴は名前の由来にもなった歯にある。1つの歯が小指くらいの筒状のものが6,7個の塊によって構成されており、エナメル質は無駄に厚い。そこから「束ねられた(デスモス)柱(スティルス)」ということでデスモスチルスというわけである。日本では「ノリ巻き怪獣」の名でも知られている。俺がこいつを知った学習マンガでもそう書いてあった。

このデスモスチルスは化石の多くが日本から発掘されていて、他の国では歯だけとか、良くて顎だけというようにバラバラで発掘されている。これは単純に確率の問題で、まずこの頃は日本が多島海化していた時代であり、海岸に棲息するこいつらにとって日本はいい感じの場所が多かった。そして海岸であるため堆積物がたまりやすい。一方アメリカの方では同じ海岸と言っても海流が強いため化石は流される。こうして他と比べて日本は揃った化石がよく発掘されることになる。

デスモスチルスに限らず、昔の哺乳類はどうも妙なデザインのやつが多い気がしてならない。一つには単純に現在はいないため、見慣れていないから奇妙に見えるというのがあるのだろう。ただ、それだけの理由とはどうにも思えない。俺が思うにこの頃の哺乳類というのは、恐竜がいなくなったことでポッカリ空いた領域をチャンスとばかりに取りに来たところであり、そのため哺乳類全体が試行錯誤している段階であったからに思える。このデスモスチルスもその過程で作ってみたはいいけれど結局失敗だった種の一つなのだろう。こう書くとすごくID論っぽい。

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