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「タキトゥス」★★☆☆☆

Gaius Cornelius Tacitus.jpgGaius Cornelius Tacitus" by 不明. Published by the Grolier Society. - Bryce, James Bryce, Viscount; Thompson, Holland; Petrie, William Matthew Flinders, Sir. The book of history. A history of all nations from the earliest times to the present, with over 8,000 illustrations. Volume 7: The Roman empire. (1920). New York: Grolier Society. p. 2741. Combined from two images: [1], originating from http://www.clipart.com/en/close-up?o=192469. (Scanned by Zedcor Inc) [2], originating from http://www.archive.org/details/bookofhistoryhis07bryciala. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

コルネリウスタキトゥスCornelius Tacitus, 55年頃 - 120年頃)は、帝政期ローマの政治家、歴史家。個人名はプブリウス(Publius)ともガイウス(Gaius)ともいわれるがどちらかは不明で、通常は個人名を除いて表記される。サルスティウス、リウィウスらとともに古代ローマを代表する歴史家の一人であり、いわゆるラテン文学白銀期の作家として知られる。
タキトゥス - Wikipedia

評価:★★☆☆☆


「あの頃は良かった」と言いたい歴史家。その「あの頃」というのは共和制の頃を指す。タキトゥス自身は共和制の時代を生きていない。日本人で言えば司馬遼太郎作品を読んで明治に思いを馳せるようなものだろうか。帝政期のローマ人が共和制を振り返るならポエニ戦争らへんだろう。ハンニバルの脅威に国全体が一丸となって立ち向かっていた的な。やっぱりこれ坂の上の雲だ。実際のところ、そんな頃よりタキトゥスの時代のほうが全盛期と言えるのだが。

懐古趣味な人とはいえ、歴史を書くことで自らも歴史に名を残した有名人であるというのに、このあっさりとした記事はなんとも物悲しい。ただの歴史家ではなく補充執政官の経験までもあるのだが、記事はそこら辺の作家の方が充実している。これが国と時代の壁だというのか。まあ著作も失われちゃったりしているし仕方ないのだろうか。

しかしタキトゥスことを考えると懐古趣味の魔力を感じる。歴史家としてこれだけの名を残した人物であろうと現在より過去を賛美してしまう。現在が後から振り返れば一番いい時であるというのにだ。タキトゥスでさえこれなのだから一般的な人が懐古趣味に走るのもしかたがない気がする。歴史ネタが好きな俺が言うのもアレなのだけれども。

同時代史 (ちくま学芸文庫)

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