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「カストラ」★★★★★

Hadrians Wall 01.jpg"Hadrians Wall 01" by Glen Bowman from Newcastle, England - 08:06:2008 15:26:18. Licensed under CC 表示 2.0 via ウィキメディア・コモンズ.

カストラ(ラテン語: castra、複数形)およびカストルム(ラテン語: castrum、単数形)とは、古代ローマにおいて軍事防衛拠点または野営地として使用された場所または建設された建物群を指す。
カストラ - Wikipedia: フリー百科事典 (2015/08/14 21:43 JSTの最新版)

評価:★★★★★


毎年この時期になると第二次世界大戦の話題をテレビでもネットでも取り上げ、毎回のように日本軍の補給や衛生環境の酷さが挙がる。野営地の環境はひどいものであった、と。逆に兵站で勝つと言われたのが古代ローマ軍である。それもいきあたりばったりではなく、細かい点までマニュアル化されていたというのだから感心する。そしてその象徴とも言えるのがこのカストラだ。こんなものを進軍先でポコポコ建築していくのだから他の国が勝てるはずがない。

カストラはその使用期間によって作りが異なる。一番簡単なのだと進軍中に作成するもので、数日程度しか使わない。それでも整地から初めて壁も作り、まさに建築というレベルのものである。逆に長期的に使用する「カストラ・スタティヴァ(常設野営地)」などになると、もはや街の原型であり、実際に今でも街として残っているところも多々ある。衛生環境については公衆便所が水洗であるという事実から、どれほどちゃんとしていたか分かるものだ。

古代ローマに興味を持ってから色々Wikipediaの記事を見ているし、このブログでも何度か取り上げているけれども、ここまで充実した記事がまだあったかというのが正直な感想だ。概要だけでなく、中の施設一つ一つについてもちゃんと説明が書いてある。文章だけでなく画像も多く、特にカストルムの基本設計の図は単純だがわかりやすくていい。これを見た後に『テルマエ・ロマエ』を見ると、ちゃんとVia Principalisが描いてあって感心する。