"Roman legion at attack 10" by Jan Jerszyński - 投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示-継承 2.5 via ウィキメディア・コモンズ.
ローマ軍団(古典ラテン語:legio、レギオー)は、古代ローマにおける軍隊(excercitus)のうち陸軍の基本的な編成単位のことである。軍団はローマ市民権を有する者だけで構成されていた。
ローマ軍団 - Wikipedia
評価:★★★★☆
ローマが地中海世界の覇権を取った理由は一つに限定できるものではないが、ローマ軍団がやたらと強かったからというのは外せない。イタリア半島を統一しただけに留まらず、地中海一帯を征服できたのは軍事力あってのことだ。そしてローマ軍団は戦うだけの存在じゃないというのも面白い。道を作り、橋を架け、基地は街となる。そしてそれらが2000年経った今でも現役であったりするのだから強い。よくもあれだけの組織をあの時代に作り上げられたものだ。
ローマ軍団で面白いと思う点を一つ挙げよというのならば、俺はメイン武装がグラディウス = 剣であったということを挙げる。よく武士の装備を語るときに、刀は基本的に使われず、弓と槍がメインであったという。刀と槍ではリーチが違うため、槍のほうが圧倒的に有利というものだ。ファイアーエムブレムでも槍は剣に勝つ。だがローマ軍団は剣を選択し、それもスキピオによって刃渡り70cmほどの短いものになった。それに対してギリシヤ諸国は長槍、マケドニアにいたっては長さ4.0~6.4mのサリッサだ。その状況で剣を選択し、勝ってしまうのだから訓練と戦術の重要性を思い知らされる。
そんな圧倒的なローマ軍団も時代が進むに連れ、無敵とは言えなくなっていく。これは相性の悪い騎兵がメインとなる蛮族が敵となったことと、単純に国力が低下したこと、そして蛮族が連続で押し寄せてきたことによるものだ。あれほど無敵を誇っていたローマ軍団も、状況が変われば勝てなくなる。結局のところ変化することができ、体力がないと生き残ることはできないということなのだろう。